私は大学を卒業してファイナンスリース会社に就職し、営業部に配属されました。営業を始める上でまず重要なのは、自らが担当する業界を選定することです。
印刷業界?クリーニング業界?コンピュータ業界?どの分野を開拓するかを決定するには、商品知識を磨く必要があり、本当に興味を持てる業界でないと熱意が伝わりにくいと考えました。
一年上の先輩に相談したところ、「工作機械が面白いよ。工作機械はマザーマシンと呼ばれ、全ての機械を生み出す母なる機械なんやで」というアドバイスを得ました。
また、ある本には「マザーマシンである工作機械メーカーが弱いと国全体のものづくりが弱い」とも書かれていました。これに触発され、私は工作機械についてもっと知りたいと思い、迷わず工作機械を専門にし、リースの営業を始めました。
ある日、親しくなった商社の営業マンが、「日本の商社は売るだけの会社ばかりやけど、外国の商社はエンジニアリングも自社で行えることが普通やで」と教えてくれました。確かに、日本の機械商社は機械メーカーに依存し、売る以外のサービスは提供していません。「こんなビジネスがいつまでも続くはずがないし、お客様に本当の価値を提供できていないのではないか?」と考えました。
そこで、工作機械のコンサルティング、販売、納入、運用、技術サポートまでを一気通貫できる企業を立ち上げたいとの想いが芽生えました。メーカーや商社には真似できない、複数メーカーが混在する最適生産システムを提供し、お客様が安心して利用でき、価値を創り出すことができる企業を目指しています。この想いが、私の創業の原点です。
現在システムクリエイトは、3Dプリンタや3Dスキャナなどの3D生産システム、CNC工作機械、CAD/CAMシステム…、様々なソフトやハードをトータルで技術サポートできる世界でも唯一の技術商社となりました。更にはお客様ニーズやシーズに基づく自社オリジナル商品を企画するメーカー事業、直ぐに導入できないお客様向けの3D受託サービス事業も行っています。日本国内で作る高付加価値商品開発には無くてはならない基幹分野をトータルでカバーできる事業を展開しています。今後は「デジタルデータを活用した”切削・積層・切断”の課題を窓口一本で解決する」を企業ミッションに世界で唯一を目標として成長を続けて行きます。 |