節分というと、豆まきや恵方巻を思い浮かべる人が多いと思いますが、仕事や経営の視点で考えると、なかなかよくできた行事だなと感じます。
節分は「季節の変わり目」、つまり次のフェーズに入る前の区切りの日です。
経営や仕事も同じで、市場やお客様の動き、技術の進歩、社内の空気感などは、気づかないうちに少しずつ変わっていきます。
ある日突然状況が変わったように見えても、実はその前から小さな兆候はずっと出ていることがほとんどです。
では、仕事における「鬼」とは何かと考えると、案外身近なところにいます。
去年うまくいったやり方を変えられないこと、忙しさを理由に考えることを後回しにしてしまうこと、「まあ何とかなるだろう」と判断を先送りにしてしまうこと、違和感はあるのにあえて触れないでおこうとする空気。
こうしたものは一つ一つは小さくても、積み重なると後からじわじわ効いてきます。
一方で「福」は、派手で目立つものではありません。
お客様の声をきちんと聞くこと、小さく試してうまくいかなければすぐに直すこと、人や仕組みにコツコツ手をかけること、当たり前のことを当たり前に続けること。
正直なところ地味ですが、長く効いてくるのはこうした取り組みです。
豆まきは、鬼を完全にやっつける行事ではありません。
「これ以上、家の中に入れないようにしよう」という予防の意味合いが強いものです。
経営や仕事も同じで、問題が大きくなってから動くより、小さいうちに気づいて手を打つ方が、結果的にずっと楽になります。
年度末や新年度を前に、これは続ける、これはやめる、これは試してみる、と頭の中を整理するには、節分はちょうどいいタイミングです。
鬼は外、福は内。
今年は何を外に出して、何を中に残すのか。
そんなことを少しだけ考えてみる節分も、悪くないのではないでしょうか。