オフィスでもロボットと共存

日本の労働生産性は、米国やドイツなどと比べて低く、OECD加盟国中20位、主要先進7カ国中最下位という現状が何年も続いています。
しかし製造業の生産性だけを見ると先進7カ国中3位。
つまり、製造部門の生産性は高く、オフィス部門の生産性は低いのが日本の実態です。

こうした事実から、近年、ロボットによる業務自動化システム:RPA(Robotic Process Automation)が盛んに導入されています。
導入が大きく進むと仕事が無くなるのでは・・・と危惧されるようなニュースも出ています。

このニュースに対して、マネジメントの神様と言われている[ピーター・F・ドラッガー]が本で明快に回答してくれています。

世界は知識社会の世の中に変わりつつある。
働く人を3つに分け、その3者は互いに補完し合っている。

●知識労働者=高度な知識を持ち組織の成果に責任を持つ人達
●テクノロジスト=高度な知識を持ちテクニカルな業務・作業を行う人達
●サービス労働者=知識の専門性は低く主に定型的な仕事をする人達

生産性の低さはテクノロジストが本来の目的以外の仕事で追われ過ぎていることが原因だ!
こうした目的以外の業務をもっと効率化しなければならないと。

生産性が低い上に老齢化と人口減少が同時進行する日本を見て、ドラッガーが今も健在で現状を憂いアドバイスをくれているようにさえ感じられます。

RPAによって「テクノロジスト」の生産性が高まればデジタルファブリケーションでの成果はさらに出てくることでしょう。