『薩摩の教え』から学ぶ

「薩摩の教え・男の順番」
※注意:原文は歴史的な点から男とされているが、ここでは人材と仮定
一つ、何かに挑戦し成功した者
二つ、何かに挑戦し失敗した者
三つ、自ら挑戦しなかったが挑戦した人の手助けをした者
四つ、何もしなかった者
五つ、何もせず批判だけしている者

これは薩摩藩で代々引き継がれた教えで現在においても人材登用法や企業進化論に通ずる考え方です。
薩摩藩(島津家)と言えば、戦国時代から明治維新に至るまで強い影響力を
持ち続け、鹿児島・宮崎の一部、沖縄を統治した有力外様大名です。
西郷隆盛、大久保利通、東郷平八郎など歴史に残る人材を次々に生み出しました。
私が尊敬する稲盛和夫塾長もその鹿児島出身です。

その薩摩藩の礎を作ったのが戦国武将の島津義弘と言われています。
島津義弘の強さの秘訣は今日の世界でも通じる人材評価の物差しにあったのではないでしょうか。

現在のビジネス視点で解釈すると次の様な意味になるかと思います。
①何かに挑戦し成功した者
もっとも評価されるべきなのは挑戦をして結果を出した人でしょう。
ビジネスの成功とは他の人がやりたがらないことや他の人が気づいていないことに対してリスクをとって挑戦することが重要です。

②何かに挑戦し失敗した者
何か新しいことに挑戦したときに成功するよりも失敗の方が圧倒的に多いのが普通でしょう。
通常は傍観者になって挑戦しようとしない人がほとんどです。
大事なことは失敗を恐れず挑戦することです。

③自ら挑戦しなかったが挑戦した人の手助けをした者
自分の力量を分かった上で自分は側面支援をするといったように切り分けて対応することもビジネスでは大事です。

④何もしなかった者
何もしないということは、まったく仕事をしないという意味ではなく新しいことに挑戦しないという意味です。
昨日よりも今日、今日よりも明日と企業も個人も常に成長することです。

⑤何もせず批判だけしている者
自分でリスクをとって挑戦しようとせずに、挑戦している他人を批判したり、悪口を言ったりする。
新しいことに挑戦して新しい価値を生み出しお客様にその価値を提供することで対価としてお金をいただくのがビジネスの基本です。

今、コロナ危機が世界中に広がっている最中です。
これからどのような世界が待ち構えているか予想がつきません。
しかし如何になろうと薩摩の教えを教訓にするならば挑戦することを止めてはいけないと思っています。